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食 育

食育活動 食べることは生きること

胎児は、母親からへその緒を通して栄養を与えられ生まれてきます。そして、生まれるとおっぱいから栄養をもらい、離乳期には食べる事を始めます。このように、人が生きていく事は、食べる事と切り離しては考えられないのです。そして、食べる事により、健康な身体や歯だけでなく、健康な思考力も育つと考えられます。 「親は、我が子に食べさせる事に始まり、食べさせる事に終わる。」まさに生活そのものです。そこで、『食=愛着関係の形成』と捉え、離乳期の食事を大切にしています。 離乳期の期間は、保育教諭(保育士)が一人ずつ抱っこしながら食べさせます。そうすることで食を通して保育教諭(保育士)との愛着関係が形成されていきます。 「抱っこ食べ」から2人・3人・・・と一緒のテーブルで共に食事をする人数が少しずつ増え、幼児期にはクラスの「お友達と一緒に食べる」事を楽しむようになります。このように「食べる」と言う行為は単に栄養を摂るというだけでなく人の育ちにも大きく影響します。 特に幼児期の食体験(食育)は、心身の成長及び人格の形成に大きく影響を及ぼし、生涯にわたって健全な心と身体を培い豊かな人間性を育んでいく基礎となることから、園でも食育活動に力を入れています。 食育活動を通じて期待される子どもの育ちの姿は、決して特別な活動から身につくものではありません。たとえば、食事の前に「いただきます」と言えるように指導したり、園の畑や地域の方の畑で芋ほりをしたりすることも立派な活動と考えています。 厚生労働省は、食育を通じて子どもに期待する育ちの姿として次の「5つの子ども像」を掲げています。
  • 1.お腹がすくリズムのもてる子ども
  • 2.食べたいもの、好きなものが増える子ども
  • 3.一緒に食べたい人がいる子ども
  • 4.食事づくり、準備にかかわる子ども
  • 5.食べものを話題にする子ども
こうした子ども像を目指して、さまざまな食育活動を展開しています。
  • ■農園活動
    園の畑や地域の方の畑で地域の方々のご協力を得ながら、農園活動をしています。まずは、自分の目で見て、触って、世話をして、野菜の成長過程を実際に見ることで、食に対する意欲が育ちます。自分たちで収穫した野菜は格別の味がするようです。
  • ■クッキング
    農園で収穫した野菜を使って、自分たちで作ったり盛り付けたりしておやつを作ります。自分で作る喜びは食べる意欲につながります。また、時には包丁を使用する事もあります。
  • ■食育指導
    食材に興味関心が持てるようにクイズ形式にして、食材マメ知識、食材の実物展示など栄養士・調理師による食育指導があります。また、毎月、栄養士・調理師と保育教諭(保育士)との食育会議を実施して教育・保育に活かしています。
  • ■アレルギー食
    医師の診断書があれば除去食を提供できます。除去食に関しては、可能な限り配色などを配慮した献立になるように努めますが、代替献立になる場合もあります。提供に際しては保護者の方にご提出いただく書類があります。 ※詳しくは直接、お問い合わせください。
■お弁当
お弁当の日があります。離乳期には、園での離乳食の形状とご家庭でのお話ができたり、幼児期には気軽に園外で楽しく食事したりする事もできます。どのお子様も保護者さんの持たせてくださったお弁当は格別の思い出になります。これもまた、「おふくろの味」の一つになるのかもしれませんね。(時には、手抜きでもいいです。でも、子ども達に楽しいお弁当の思い出を作ってあげて欲しいと願っています。)

健康的な生活を営むうえで「食」は不可欠な要素です。ところが、ライフスタイルの多様化、家族構成の変化などを背景に食生活がみだれやすくなり、生活習慣病をはじめ食にまつわる問題が多くみられるようになってきました。 日々の生活と遊びを通して、意欲的に「食」と関わる体験を積み重ねることで食事を楽しむことができるように成長していくことを願っています。

子どもを育てるということは、時代と共に悩みや学ぶことは違うかもしれません。環境の変化により、子どもたちの体質、体力の変化などがあるかもしれません。それでも、自分の身体を大切にすることは、いつの時代でも変わらないのではないでしょうか? 園では、食を通して子どもたちの未来を支えていきたいと考えています。